#8 【2021年 J1第23節 アビスパ福岡×サンフレッチェ広島】

はしがき

どうもお久しぶりです。J1再開しましたね。メモみたいな感じで更新。

福岡戦、スタメンは以下。

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お馴染みの4-4-2 vs 3-4-2-1、という感じの並び。福岡は夏に加入した中村が先発というのがトピックかな?というくらいですかねー。

互角だった前半

序盤から両チームとも高い位置からのプレッシャーは控えめでミドルゾーンに構える形をとったため、最終ラインは比較的落ち着いてボールを持てていました。

その中で広島は3バックが2トップ脇に進出しながらうまく前進できていたなという印象。特に左サイドは森島がライン間ですんなり前を向けたり藤井がスピードに乗ってドリブルできたりと可能性を感じられました。また、藤井がドリブル開始したタイミングでシャドーがSBを引き連れてサイドに流れることでSBCB間を空ける動きは何度か見られ、この辺はデザインされてるかなーという風にも見えました。
一方で右サイドは柏が自由に動きハイネルや青山も近くに寄ってくるため渋滞気味に。さらに野上も前線まで上がってくるためスペースがなく苦しい状況に見えました。左サイドが整理されていたのは佐々木が後方でのフォロー役に徹していたというのもあるかもですね。そんな中でも柏がSBCB間を抜け出してチャンスというシーンがあったので、チームとしてここを狙おうぜという意識は共有されていたのかもしれません。

対する福岡はボールを持った際の前進には苦労していた印象。多くはDFから最前線へロングボールを蹴り、回収されるという形でボール保持が終了していました。ボールを持った場合に前線のパワーで解決を図るため、前線が空中戦で勝てないとどうにもならない設計になっているように見えました。一応サイドからSB、SH、FWの3人がポジションを入れ替えつつ前進を図るという場面もありましたが、それも終着点はクロスなので跳ね返されて終わりに。広島のDF陣の対人能力によってボール保持における打ち手のほぼすべてが封殺されている状態でした。

そんなわけでボール保持では広島に分があったこの試合、広島がゴールに迫る場面を作りながらもゴール前では福岡がさすがの堅さでしのぐ展開に。一方ボール保持では厳しさを見せていた福岡もカウンターに活路を見出し、前半終了間際にカウンターから連続で決定機を作りだします。この辺は広島が青山&ハイネルという、中盤のフィルターとしてはかなり厳しい2人を併用した代償というところでしょうか。チャンスの数は少なかった福岡ですが、チャンスになった時は広島の中盤を置き去りにできた時なので一回当たりのゴール期待値は高かったと思います。

退場者が出ても図式の変わらなかった後半

後半になってもその展開は変わらず、ボール保持では優位に進めるけど最後に跳ね返される広島と、カウンターで広島の脆いトランジションを狙う福岡が互角の図式。福岡のチャンスが増え始め、この後強度が落ちてオープンになることを考えると福岡有利かなーとなり始めたところで広島がPKをゲット&志知が2枚目のイエローで退場。渋滞していると言っていた右サイドを柏が突破したところからでした。

先制+数的優位で広島圧倒的有利かと思われましたが、福岡にとって幸いだったのは試合の図式があまり変わらなかったこと。もともとメインの攻め手がカウンターだったため数的不利の影響はそこまで感じられず。広島も特に方針を変えることなく攻めていたため選手の動揺は最小限だったのではないかと思います。

広島はこの時間帯に追加点を取れれば最高でしたが、残念ながらサントスの得点は取り消されて追加点はならず。福岡が田邉、ジョンマリ、クルークスらを投入するのを見てハイネルを下げて松本、さらに東と鮎川を投入して逃げ切りを図ります。

しかし、AT7分にスローインから前のミドルを浴びて同点。広島としては痛い、福岡としては命拾いの勝ち点1となりました。

試合を終えて

退場者が出るまでの内容からすると引き分けは妥当にも思えますが、先制+数的優位というアドバンテージを得た広島は当然勝ちたかったですね。最後の交代については普通に鮎川を前において東が後ろ(あるいは今津)の方が良かったかなーとも思えましたが、だからといってあの失点は防げなかったのではないでしょうか。
数的優位を踏まえてある程度は追加点を奪いに行ったけど怖いのは圧倒的にカウンターなので、頃合いで危なっかしいハイネルを替える。で、トランジションの機会を減らして試合を終わらせに行くという判断は十分に理解できます。福岡がボール保持から点取れそうには思えませんでしたし。
それだけにこの試合で逃げ切り失敗したのは痛い……!勝ってるのにふらふら前に出ていってその後ろを使われた仙台戦、鳥栖戦とは違ってこの試合は適切な手を打てていたように思います。できればこの試合で成功体験を得たかった。失点シーンでもう少しボランチが前で寄せられていればというのもありますが、単純にツイてなかった面も大きいと思います。この試合の結果に惑わされず、勝ってるときには今日の方針で行ってほしいところ。

福岡は命拾いで6連敗を免れましたが、調子の悪さは感じられる内容に。連敗した試合の多くで早い時間に失点しているという話もありましたが、やはりボールを持たされた時に何ができるかというのが課題なのでしょうか。ソリッド4-4-2にありがちな課題ですよね。2018年に学んだ。この試合の同点弾も正直ラッキーパンチ感はあるので今後この問題をどう解決していくかが浮沈のカギなのではないでしょうか。

それではまた。

#7 【2021J1第13節 サガン鳥栖×サンフレッチェ広島】

はじめに

さて鳥栖戦でございます。前節の神戸戦はなかなかきつい負け方をしたわけですが、どこまで修正できたでしょうか。相手は難敵、3位のサガン鳥栖でございます。スタメンは以下。

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広島はいつも通りの4-4-2。鳥栖は3-1-4-2できました。4-4-2で前から追いかける分には噛み合わせの悪い配置ですが、広島はどのように対応したでしょうか。

鳥栖の2+2と背中で消す動き

 

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鳥栖は左CBの中野を高い位置に上げて2CBにし、アンカーの松岡とIHの仙頭の4人でビルドアップを行っていました。しかし、この2+2のような配置によって鮎川と浅野の2トップがプレスをかけやすくなりました。中盤の2人を消しながらCBに寄せていくことで鮎川と浅野の2人で鳥栖のビルドアップ隊4人を止めることができます。これにより中野と飯野にボールが出ても広島はSHがプレッシングをかけられるため鳥栖はボールの出しどころがなく、最終的にはロングボールを蹴らせて強さで勝るCBのところで回収できていました。
この形で推移している間は鳥栖にクリーンな前進を許さず、逆にミスを引っ掛けて鮎川が決定機を迎えたり森島のFKがポストに当たったりと得点の匂いを感じさせるシーンが続きましたね。広島が勝つためにはこの時間帯で1点取っておきたかったところです。

鳥栖の修正、3142の威力

さて、鳥栖は15分頃からビルドアップの形に変化を加えます。小さな変化でしたが、広島のプレッシングに与えた影響はかなり大きかったように思いました。

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仙頭が最終ラインに降りることで後方の4人が3+1に変化。3-1-4-2の元々の並びに回帰したような形になります。こうなると広島の2トップではやや止めづらいですね。もちろん一人がアンカーへのパスコースを切り、もう一人が中央のCBを切りながら寄せるとかできないことはありませんが、どうしても運動量が多くなります。

この試合でも広島の2トップで3+1を止めようとはせず、SHがヘルプにやってきます。そうなると鳥栖のWBが空くのでそこに出せる、野上が出ていけば中央のIHが流れてくるという形になっていました。小屋松がもともとサイドにいたのに一度わざわざ中に入ってきていたのはこうしてSBが空けたスペースに流れて使うためなのでしょうかね。

広島としてはSHがWBへのパスコースを切って何とかこの前進を食い止めたいところでしたが、なかなかそこまで意思統一するのは難しかったですね。左サイドの森島は出ていくときには外を切りながら、WBに通されたら頑張って二度追いするというようにSBの東が釣り出されないように気を使っているように見えましたが、右サイドはエゼキエウがうまくコースを制限できず鳥栖の思惑通りに前進されていたなと思います。

もっともエゼキエウのせいというよりはここがきちんとチームとして仕込めているかどうかの差なのではないかなーと思います。エゼキエウは背中で相手のコース消しながらプレッシングとかはできる選手だと思うので。

プレスをかけては外されて守備に追われ、エゼキエウはだんだんフラストレーションを溜めているのが見て取れましたが、無理もないだろうといったところです。

SHのポジショニングについて

あと気になったのは広島がブロックを作った時のSHのポジショニングについてです。ボールと同じサイドにいるSHがWBに対応するために最終ライン近くまで下がっていくのは分かるのですが、ボールと逆サイドにいるSHもWBについて下がっていく場面が多く見られました。特に後半になってSHに入った浅野はそんな感じでしたね。

442でのブロックの作り方としては、自陣深くまでボールを運ばれない限りはボールと逆サイドのSHは攻撃にも守備にも出て行ける中途半端な位置取りをしてほしいところです。2トップだけではカウンターに出ていくのは難しいと思いますので、SHがサポートする形を作れるようになっていってほしいなと思います。

ということで今回は以上。過密日程だからね。

それではまた次回。

#6 【J1第11節 サンフレッチェ広島×アビスパ福岡】

はじめに

どうも!福岡戦です。評判の良いチームでしたが、それに違わぬ実力を見せてくれましたね。ということで振り返っていきます。スタメンは以下。

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広島は442。相手が442なので中盤で数的優位を取るために433で来るかなーと思っていたんですが、442で挑んできましたね。シーズン当初に回帰した感があります。
福岡は前評判通り442。J2で猛威を振るい、J1でも五分の戦績を残す練度の高さに注目です。

 

鋭かった福岡の狙い

さて、試合は8分に福岡が先制するわけなんですが、先制点につながる一連の流れの流れに福岡の狙いが良く見えていました。

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7分のシーン、福岡は左SBの志知がメンデスに縦パスを入れると、石津について出ていっていた野上の背後を取った渡にパスしてそのまま左サイド奥へ走ります。

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広島は渡に対して荒木がスライドしたためサイドに流れたメンデスには佐々木がついて行くことになり、広島のCB2人をゴール前から引きはがすことに成功します。そのスペースは野上がカバーするわけですが、その後のポジション修正に手間取る間に志知が上がってきてクロスまで持っていきました。

この攻撃の起点となった「SBから縦パスで相手SBの背後を取る」という攻撃はこの試合を通して福岡が狙っていたパターンで、福岡はビルドアップに関してはこれしかやってなかったと言っても過言ではありませんでした。

8分の先制点のシーンはもっと単純で、フリーになったサロモンソンから東の裏に走った金森にパスが通ってクロスがそのままゴールという形。

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広島は自陣で守るときにCBをゴール前から動かしたくない感じなのでSBの東が出ていったスペースは青山がカバーするべきだと思うのですが、このシーンでは距離が遠すぎてとても間に合いませんでした。
また、サロモンソンに対する森島の対応も中途半端だったかなーと。プレッシャーに行くならもっと距離を詰めてパスコースを限定するべきでしょうし、パスが蹴られるのに間に合わないのであればゴール前での守備に備えてもっと下がるべきでしょう。
森島の動きに合わせて味方も位置を決めるわけなので、サロモンソンに対してボールを取りに行くのか下がるのかという判断が遅れたことで全体として中途半端な対応となり、失点に繋がったと思います。

また、これは試合を通して言えることですが、福岡のSBに対するプレッシャーのかけ方はもう一工夫あっても良かったと思います。先に挙げた2つのシーンでは広島のSHは福岡のSBに対して内側へのパスコースを切る形で対応していて、まあそれも分かるのですが、福岡はSBから大外を縦に直線的に進むようなビルドアップを好むので内側を切っても効果は薄かったかなと思います。
それよりも、しんどいですがSBの正面に立って福岡のビルドアップを内側へと誘導し、中央で引っ掛けてカウンターを狙う方が嫌だったのではないかと思います。福岡が大外を積極的に使うのは奪われてもカウンターのリスクを抑えられるという要因は確実にあるはずなんで、こちらのほうが福岡がやりたくない展開に持ち込めたんじゃないかなーと思います。

 

広島の前進方法と442の理由

一方、442を選択した広島は高い位置を取ったSBによる数的優位をベースにビルドアップをしていこうという意思を感じました。

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広島はSHが内側に絞ってSBがそのスペースに出てくることにより、福岡のSHに対して数的優位の状況を作ります。で、福岡のSHが内に絞れば外のSBに、外のSBにつけば内側のSHにパスを通して前進します。特に広島の左サイドは積極的に上がる東、狭いスペースでボールを受けられる森島、パス精度の高い佐々木が揃っていたこともあって効果的な前進が何度も見られました。12:32に見せた浮き球のパスなど佐々木のパス技術は素晴らしいものがありますね。

ただ、前進した後どうするのかに関して言えばこの方法は難しいところもあります。中盤を突破したところで相手のSBが待ち構えているわけですからね。
できればCBポジショニングで相手のSHを引きずり出し、SBにボールが渡った時に相手のSBが対応せざるを得ないような状況を作れるとより攻めやすいのではないかと思います。

また、広島がこの試合でも442を選択した理由に関しては、おそらくボール保持時によりポジションを入れ替えながら攻撃したいからかなと。2トップであればFWの片方がサイドに流れてももう片方を中央に残してフィニッシャーを確保できますからね。広島の得点シーンでも浅野がサイドに流れることによって東が中央に入っていく余地が生まれたと思いますし、やりたいことと選択した配置は合ってると思います。

スペースの埋め方について

あと気になったのは広島の2失点目シーンの配置について。佐々木のロングボールが跳ね返されたところから失点になっているわけですが、ロングボール一発跳ね返されただけであっさりサイドの深くまで侵入を許してるのが引っかかりました。

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佐々木がロングボールを蹴った段階でSBの東が高い位置を取っていて森島が内に絞っているのはいいんですが、川辺が逆サイド寄りにいるので中央に広島の選手がおらず、佐々木のパスコースはできないしカウンターの備えもできない、というバランスの悪い配置になってしまっています。福岡はここに前がいたのでスムーズにこぼれ球を回収できて攻撃につなげられた、という形。
広島は奪われたときのことを考えた配置にはなってなかったけど、福岡はそうなっていたというのが大きな要因なのではないでしょうか。
そのあとの対応はまあそこまで間違ってなかったと思いますけどね~。前にシュートを撃たれたペナルティアーク付近はゴール前に比べると優先度が低いわけなので空きやすい。ビルドアップの時点で最終ラインに降りていた青山がそのまま最終ラインに入っていたことを考えると森島と川辺になんとか埋めてほしかったところではあります。
まあ広島も同じような形から78分に野上の惜しいシュートが出ているように、やっぱりサイドを深くえぐられた後のペナルティアーク付近は空きやすいんだと思います。後は前のシュートがうまかった。

 

サロモンソンという選手について

これは余談になりますが、広島が今季から4バックに戻したということもあってサロモンソンがいれば、という声が各所から聞こえてきましたし、自分もそう思っていました。
しかし、この試合を見ているとサロモンソンが今の広島にいてもそんなに評価高くないのではとも思えてきました。彼が得意とするのはサイドからの正確な配球や大外を駆け上がってのクロスといった、キックの精度を活かしてビルドアップの始点となるプレーです。

しかし、今の広島でSBに求められているのは東のように高い位置を取り、時にはゴール前まで入っていくような、より中央の選手に近いプレーです。これはまあどっちが良いとかではなくスタイルの問題ですが。そうなると、サロモンソンのような大外レーンを主戦場とする選手は活きづらいように思えます。逆に、福岡のようにサイドバックを起点に大外を縦に攻めていくようなチームは彼の持ち味が最も活きる場所ではないでしょうか。何ならサロモンソンの能力を起点にチームが組み立てられているような気さえします。

優秀な選手が自身の持ち味を発揮して輝いているのを見られるのもサッカーの楽しさですよね。広島を自身にとって特別なチームと呼び、スタンドに挨拶に来てくれた律儀な男、サロモンソン。彼がさらに活躍してくれることを願わずにはいられません。

おわりに

福岡は噂に違わぬ良いチームでしたね。
ちなみにこの試合のゴール期待値は0.9 vs 0.34。

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実際にはクロスが惜しくも合わなかったが触れば1点というようなシーンもあったので両チームとももっと高いかな?とは思いますが、そうは言っても2点取られたのはややアンラッキーかなーという気がします。

とはいえ試合を振り返っていくとチームの完成度としては福岡に分があったように思います。負けが妥当とまでは言いませんが、負けても何らおかしくない試合だったのではないでしょうか。

ビルドアップの方法、相手の崩し方、トランジションへの備えなど、課題はまだまだ多い広島。12試合で17ポイントなので悪くないとは思いますが、ここ4試合で1分3敗、16位の清水との勝ち点差は6。チームの完成度を高めるのに使える時間は思ったより短いかもしれません。

ここから戦術的な進化が見られるか、守備陣とアタッカーの能力を軸にとだましだまし勝ち点を拾いに行くのか。今後の動向を注視したいですね。

それではまた次回。

 

【#5 2020 J1第10節 川崎フロンターレ×サンフレッチェ広島】

はじめに

どうも!川崎戦の振り返りです。戦前は全く勝てる気のしないゲームでしたがなかなかどうしてという感じでした。
スタメンは以下の通り。

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川崎は433でスタート、広島は442でした。同じ配置の横浜FCに対してうまくやれていたので433でくるかなーと思ったんですが外れでした。

中盤の数的不利

さて、この試合は442と433の対決なので、当然ミスマッチが生じます。

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広島の2CHに対して川崎は3センターなので、中盤で数的優位を作ることができます。その分広島は川崎の4バックに対して同数を作れるので、そこを起点に川崎のビルドアップを阻害したいところでしたが、この試合ではそうはいきませんでした。

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広島はサントスや浅野がアンカーへのコースを切りながらCBに寄せていくのですが、SBに繋がれて角度をつけられてずらされることが多くありました。2トップの寄せでCBとアンカーを同時に消せないとシンプルに中盤の数的不利を活かされてしまうんですよねー。横浜FC戦ではエゼキエウが1人でSBとCBを消せていたのでうまくビルドアップを阻害できていましたが、この試合はそれができず好き放題されていました。特に青山は田中と脇坂の2人を担当する形になり、当然カバーしきれず疲弊しているように思えました。

また、この並びではSBが引き出されてSBCB間に走られた場合は青山やハイネルがカバーすることになるのでそれもこなさねばならず、タスク過多に陥っていました、

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また、ただでさえ数的優位なのに加えて川崎の方はポジションチェンジを混ぜてくるので、そこへの対応も難しいものを強いられていました。前半7分のシーンは内に絞ってくる家長に東がついて行き、青山がポジションをキープしたため脇坂にフリーで抜けだされました。こういったポジションチェンジは対応する側がついていくかポジションをキープするかを瞬時に選択し、しかもそれがそろわないと誰かがフリーになってしまうので非常に難しいですね。

こんな具合で広島の442はプレッシングをしてもリトリートをしてもかなり苦しい状況を強いられていました。前からプレッシャーをかけるという選択自体は良かったと思うんですけど、(撤退してもおそらく守り切れないので緩やかに死ぬだけになってしまいますからね)横浜FC戦を踏襲して433でも良かったんじゃないかなーと思いました。まあ川辺がいないという事情はあったのかもしれませんが……

442であることのメリット

川辺がいないということ以外に442である理由を上げるとするならば、やはりロングカウンターのかけやすさでしょう。川崎はSBも積極的に攻撃に参加してくるので、アタッカーをその裏に走らせることが狙いになります。442だと前に2人残せるので、1人をサイドの裏に走らせてももう1人を中央に残してフィニッシュに備えさせることができます。まあ守るときは浅野が下がって451みたいになることも多かったのでこの通りにいってないことも多かったですが……
ただ、同点弾はサイドにサントスを走らせたところからだったのでまるでダメというわけでもなかったと思います。

また、交替で入ったエゼキエウ、柴崎、鮎川らが効果的にカウンターの起点になれていたのも442というベーシックな並びだったからなのかなーと思ったり。やっぱりボール非保持時にどうふるまうかは442のほうが整備されてるのかなーとは思いましたね。

魂のこもったゲーム

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この試合のゴール期待値は1.99 vs 0.43。まあ普通に考えれば負けが妥当な内容だったと思いますが、ワンチャンスを活かして見事1ポイントをもぎ取ってみせました。先述のように構造的な面では川崎にぶん殴られていた試合だったかと思いますが、それでも1失点で済んだのは最後に選手たちがゴール前で体を張ったからこそ。特に今津と荒木の守備での粘りは素晴らしいものがありました。

前半あれだけボコボコにやられて失点していたにもかかわらず、選手たちが心折れることなく走り続けられたのが城福さんの手腕だったのかもしれません。
この試合を「内容では負けてたけどラッキーだったねー」の一言で済ませるのは僕はできないかなと。改善点は多々ありますが、魂のこもった試合にまずは拍手を送りたいと思ったゲームでした。

それではまた次回。

#4【2021J1第8節 横浜FC×サンフレッチェ広島】

はしがき

どうも!横浜FC戦です。今回も気になったとこだけやります。スタメンは以下。

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お互いに4-3-3の形。とはいえここからいろいろ変化していたので、それを見ていきたいと思います。

広島のレーンの使い分け

横浜FCは非保持時中村俊輔を前に残した4-4-2だったわけですが、広島は大外レーンと内側レーンを使い分けることでうまく対応できてたと思います。

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サイドに開いたWGにボールが入るタイミングで右なら柴崎、左なら東が内側を走る形でカットインするスペースを作っていました。2019年にもこういう形は見られましたが、やっぱりこういう形は効果的ですね。もし相手のDHが裏に走る選手についてきたらカットインすればいいし、ついてこなければそのままパス出せばよいという形で2択


を迫ることができます。2トップ脇からビルドアップを始めることで相手に2択を迫りながら前進できる、合理的で好きな形です。

実際には中央から川辺が参加してくることでより多くのパスコースを作ることができていたと思います。さらにサイドの3人の役割が入れ替わることもあり、相手にとっては対応しにくい形になっていたと思います。f:id:syukan13:20210410002059p:plain

先制点もそれが生きた形で、裏に走った柴崎に手塚がついていって最終ラインに吸収されたことで中盤にスペースが空き、そこを川辺が使った形でした(浅野がフリックしたことでより広くスペースが空いたという面もありますね)。

チャンスの数と押し込めた理由

ということで広島のボール保持に関しては整備されていたなーという印象を受けましたが、その割には決定機は少なかったんですよね。

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こちらのページでゴール期待値が算出されていますが、前半の広島はゴール期待値0.6。1点も取れなくてもおかしくなかったというデータになってます。(ゴール期待値そのものの信頼性がどれくらいかは置いておいて……)

見返してみて思ったんですが、決定機そのものは確かに意外と少ないんですよねー。先制点のシーンが試合を通して初めての決定機だったように思います。ということで、崩しのベースはできていてもそれを相手の配置を見ながら再現性を持って繰り返すということについてはまだここからなのかなーと思います。

あと、横浜FCのゴール期待値がほぼ0になっているので、この試合で圧倒できていたように感じたのはそっちが原因かもしれません。特に前半の横浜FCは広島のビルドアップをほぼ制限せず、奪っても広島の切り替えが早くてすぐにボールを奪われていたため全くチャンスを作れていませんでした。広島がこれまで強みとしてきたネガトラの強度はこの試合でもしっかり発揮されていましたね。

また、横浜FCのビルドアップを制限することに関しても広島はしっかりデザインしてきている印象を受けました。

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アンカーの手塚をヴィエイラが監視しつつ、左サイドでエゼキエウがSBへのコースを切りながらCBに寄せていく形に。また柴崎が前線に出ていき、IHは森島と川辺で見ていました。
エゼキエウが外へのパスコースを切りながら寄せていくのが本当に効いていて、これでエゼキエウ1人でCBとSBの2人を消せるため、あと全員を噛み合わせても最終ラインで数的優位を確保できます。
もちろんこれが間に合わずにSBに通されてしまうこともあったのですが、その際は森島や東がカバーしていましたね。この守り方ができればビルドアップ得意なチームにも対抗できると思うので、ぜひ多くの選手ができるようになってほしいなあと思います。

今後に向けて

きっちりとボール保持の立ち位置を整備できていて素晴らしかったと思います。ただ、横浜FCがほとんどビルドアップを制限してこなかったというのも大きいと思うので、ハイプレスでビルドアップを破壊しに来るチームに対してどうなるかは見てみたいと思います。川崎とかね。

あと、IHできそうなのが現状では川辺森島柴崎くらいなのをどうするかも問題かなあという印象です。各ポジションに必要なプレーを多くの選手に仕込めるかどうかも今後は注目していきたいですね。

それではまた。

#3 【2021J1第7節 サンフレッチェ広島×ガンバ大阪】

はしがき

最近気づきましたが、かしこまった文体で長々と書いてると続かん!

ということで砕けた文体でざっくり目にやろうと思います。ガンバ戦を。スタメンは以下。

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広島は突然の433。ガンバはスタメン見ただけだと並びが分かりませんでしたが442でしたね。広島の433は急に!?という感じがありましたが、推進力があって中央でプレーしてナンボの川辺と森島を中央に配置できるのは良いんじゃないかな?と思いました。

広島のやりたいことと課題

広島はSBに中央でもプレーできる(?)野上と東を置いたので彼らを内側に配置してWGの浅野やサントスへのパスコースを作り、IHの川辺と森島を高い位置に押し上げたいのかな?と感じました。いわゆる偽SBの形。野上にボランチの役割を果たしてほしいというコメントもありましたし、突破力のある浅野とサントスをWGに配置しているので、この配置にするのは理に適ってると思います。

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いわゆる偽SBの基本形



ただ、実際にはSBが上がって行かずに最終ラインにステイし、さらに青山が降りて来たり森島が降りて来たりするので、WGにボールが入った時に孤立する形が多発。前半の攻撃がサントス一辺倒になっていたのはこのあたりが原因かと思います。

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孤立するサントスの図

この試合は相手が442なので相手の2トップ脇にCBが開くなりアンカーを降ろすなりしてSBを押し上げることで可変できれば相手を困らせることができたと思いますが、その辺はまだ整備できていないのかなーという感じ。というか城福さんはこの辺の可変をオートマチックにやることを嫌ってそうなのであんまり今後も整備されない気もします。

WGジュニオールサントスの是非

また、この試合は左WGにサントスが起用されました。確かにサイドで孤立しても一人で何とかしてくれそうなイメージはありますが、実際にはスピードを落として相手DFと対峙してしまうためカバーされてしまい、突破できませんでした。このチームで質的優位という言葉が最も似合う選手であるとは思いますが、WGというポジションでは優位性を発揮できていなかったように思います。シンプルに柏なり藤井なりエゼキエウなりを起用してスピードに乗ってドリブルしてもらう方が良かったように思います。

ただ、この起用が単に目論見違いだったのかどうかは微妙なところ。なんかこういう組織としてはハマってないけど何か起こしてくれそうな選手を異物として置いとくというのは分からんでもないです。2017年のロペスとかそんな感じじゃなかったですか?実際シュートまでもっていくシーンもありましたからね……
まあこのあたりはおいおい明らかになっていくのではないでしょうか。

ハイプレスのかけ方

あと気になったのは相手のビルドアップに対するプレッシャーのかけ方です。多く見られたのはIHの森島が最前線まで出ていって4-4-2みたいになるやり方ですが、中盤に穴が空きそうなやり方だなーと感じました。

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まあこの試合はガンバが4バックから可変してくることもそんなになかった気がするので、それを踏まえてのことなのかもしれません、これも後の試合で見ていきたいと思います。

4-4-2と4-3-3どっちが良いのかね?という話

さて、いきなり始まった4-3-3でしたが、結局4-4-2とどっちが良いのか?と考えました。

序盤戦でやってた4-4-2はボール保持で可変を少なめにして大外からローリスクで攻め、奪われた瞬間に人数をかけて奪い返す!という設計だったと思っています。コンセプトはしっかりしていてリスクも比較的少ないですが、森島のSHとか野上今津のオーバーラップとか、選手の特性とポジションがあってないと感じる場面もありました。

一方で、今回の4-3-3はインサイドの東と野上、IHの川辺と森島のように選手の適性に合わせた配置にできているのではないかと感じます(サントスは割食ってたけど……)。そのぶんボール保持時に可変も必要になりますし、きちんと整備しないとサントスが孤立したみたいに機能不全に陥るところも出てきます。

4-4-2はローリスクだけど選手の適性的には微妙で、4-3-3は選手に合ってるけどボール保持の難易度が高い配置と言えるんじゃないでしょうか。今後どちらの並びを使っていくのか注目したいですね。

それではまた。

 

#02 【J1第2節 横浜F・マリノス×サンフレッチェ広島】

はしがき

毎度お世話になっております。中2日でレビュー書くのはしんどい!でも面白い試合なので良かったです。そんなマリノス戦。スタメンは以下。

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マリノスは4-2-1-3。3-3-1-3はどこへ?と思いましたが、まああれだってそのまま戦うわけでなく可変が前提でしょうし、あんまり関係ないのかな、とも。

広島は両翼にエゼと藤井を置いた形。4-2-3-1と解釈することもできますが、この試合の振る舞いを見る限り4-4-2と表記するのが妥当ではないでしょうか。

現実を見ていた城福監督

さて今シーズンの広島はボール持って両SB上げて相手を押し込もうぜ、という方針であることを仙台戦で示してきたと思うのですが、そのやり方が一番通用しなそうなチームの一つがマリノス。なにせ広島よりボール保持がうまく、奪われたら即奪い返しに来るチームです。ボール保持のクオリティ勝負になったら勝ち目はないかなと思っていましたが、そうした展開にはなりませんでした。

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マリノスが最終ラインでボールを持った場合、2トップのサントスとヴィエイラは前に出ていかず、2DHへのパスコースを制限。さらにSBにわたってもSHの藤井、エゼキエウが中央への侵入を許さず、マリノスの攻撃を外へ外へと誘導していきます。広島はCBの対人性能に絶対の自信を持っているわけなので、大外からクロスを上げられても中で跳ね返せる可能性が高いです。ですんで、大外レーンを明け渡す代わりに中央を使ってのコンビネーションを封じるという策に出ました。4-4-2の守り方としては定石と言って良いやり方ですが、CBの対人性能を活かせるという意味で非常に広島に合ったやり方でしたね。

また、このやり方だと広島のDHが前に出ていかずに済むのも利点です。マリノスのDHは広島の2トップがコースを切っており、さらにボールが入ったとしても2トップが戻って守備をすることもあったので青山と川辺はスペースを埋めることに専念できます。
唯一問題となるのはトップ下のマルコスですが、そこは片方のDHがついて行ってもう片方がスペースを埋めることで対処していました。相手の攻撃をサイドに誘導できているので、DHの片方が動かされてももう片方が埋めるだけでスペースを消しやすくなっていたと感じます。

また、このような流れになった時に不安なのは広島のCBSB間を使われる攻撃ですが、ここでも広島のスペースを埋める意識は強く出ていたと思います。

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と言っても複雑なことはなくて、とにかく近い人が埋める!というだけではあるのですが。マリノスのWGがボールを持った場合、広島はSHがついて行ければSBCB間が空かないので良し→SBが引き出されたらそのスペースはSHかDHが戻って埋める→それによってできたスペースは残った中盤が戻って埋める、という風に、人がどう動かされたらどうスペースを埋めるのかという部分がきちんと共有されていたように思えます。

後ろに人が余っていて迎撃する形で守れた昨年までの5-4-1とは違い、4-4ブロックで守る場合は誰かが動かされたらその分前から人を戻して守るしかありません。こうした4-4-2特有のスペースの埋め方について、この試合の広島はしっかりと共有してきたなという印象がありました。

攻撃はSB裏を狙うのみ

さて、守備のことばかり書いてきましたが攻撃はどうするかというと、これはもう相手のSBの裏を狙うという一点です。いやまあサントスにボールを入れてからのカウンターもあるんで一点ではないんですが、それもSB裏へのロングボールでスペースを作ってこそ生かせるやり方です。この試合でSHにエゼキエウと藤井が起用されたのもこのタスクを強く意識してのことでしょう。スピードがあってスペースへの意識も強い2人はこのタスクにぴったりです。
先制点のPKにつながったのも佐々木から松原の裏へのロングボールでした。この時は強度の高い守備を見せたエゼキエウが素晴らしかったですが、SB裏へ質の高いロングボールを供給した佐々木の技術も見逃せないでしょう。試合を通して佐々木や川辺からはSB裏に浮き球を蹴って相手の最終ラインを背走させる意図を強く感じました。

前半の広島はこうしてきちんと相手の攻撃を受け止めつつ、シンプルなカウンターを繰り出してセットプレーから3点を奪うことに成功しました。3点取れたのはどう考えても出来過ぎですが、前半は広島が思惑通りにゲームを進めていたと言って良いと思います。

しかし、それだけに失点シーンは痛かった。広島がこの試合を通して狙っていたDFライン背後への浮き球からDF陣のミスを突かれてやられましたね。こういうことが起こりやすいのが裏に浮き球を蹴るメリットだと思います。
前半のマリノスはほとんどこうした裏へのボールはなく、広島のDF陣が後ろ向きで対応しなければならなかったのはこのシーンくらいだったのではないでしょうか。難しい場面だったとはいえ、後半に向けてマリノスに現状打開のヒントを与えてしまう失点となってしまいました。

攻め手を失う広島と渡辺の躍動

さて、後半開始早々にマリノスは岩田がアクシデント?により渡辺に交代。これによって扇原が1アンカー気味の4-1-2-3に近い形になりました。

このシステムで躍動したのは渡辺。高い位置を取り、広島のCBSB間を執拗に狙い続けます。マリノスのSBが高い位置を取ってくることもあり、広島のSHはCBSB間のカバーに駆り出されることが多くなります。こうなるとスペースは埋められるのですが、自陣深くに押し込まれるためカウンターの起点になることは難しくなります。

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SHが相手DFラインの裏を狙えなければCBも思い切ってサントスやヴィエイラを潰しに行けます。こうして広島は攻め手を失っていき、マリノスに押し込まれる時間が続きました。両SHをフレッシュな選手に交代したりトップにスピードのある鮎川を入れたりと手は打っていたように見えますが、状況を変えるには至りませんでした。ボールサイドのSHが押し下げられているので逆サイドのSHを起点にカウンターができればとも思いますが、さすがに短期間でそこまで落とし込むのは厳しいでしょうか。

押し込まれ続けた広島は後半に2失点。引き分けで終えるのがやっとでした。失点シーンについては人はついていたものの外されてやられた、という感じ。単にスペースを埋めるだけではこのレベルの相手からゴールを守ることはできないんだなと思い知らされるシーンでした。

試合を終えて

前半に望外のリードを得たことを考えれば追いつかれての勝ち点1はもったいない気もしますが、相手をリスペクトして現実的な戦い方を選んで得た結果としてはまずますではないでしょうか。今後も広島よりボールを持ててアタッカーの質が高いチーム(川崎とかね)にはこういう戦い方を選択していくことになるんじゃないですかね。相手を押し込みたい!という理想を掲げる中、何試合くらいこの戦い方を選択することになるのかは気にして見ていきたいと思います。

他に気になったこと

試合を見てて他に気になったことをなんとなく書きます。

・野上のポジショニング

東もそうかもしれませんが、SBにしては目の前の相手に食らいついて中盤まで出ていくシーン多くなかったですかね?2失点目のところとか。まあこの辺は5バックの名残なんでしょうが、今日のやり方だと中盤の選手に任せて最終ラインを維持する方が良かったかなーと思います。時間が解決してくれると良いのですが。

・森島の居場所がないのでは

森島にSHで香車の仕事させるのはなー……と思いました。サントスに替えてトップ下でボール収めてターンしてもらう方が良い気がしました。でもそうなるとSHの替えがいなくなるんだよな……茶島とか?いやそれも向いてない気がする……やっぱり編成的にはボール持つ方が良さそうな気がしますね。今日のやり方をメインにしちゃうと良さが出せない選手が多そう。

・オナイウってあんな怖いFWでしたっけ?

正直荒木と佐々木で完封できるんじゃないかと思ってました。荒木を背負ってターンできるレベルの強さ速さだとは……

今回はこれくらいで。ではまた。