#8 【2021年 J1第23節 アビスパ福岡×サンフレッチェ広島】

はしがき

どうもお久しぶりです。J1再開しましたね。メモみたいな感じで更新。

福岡戦、スタメンは以下。

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お馴染みの4-4-2 vs 3-4-2-1、という感じの並び。福岡は夏に加入した中村が先発というのがトピックかな?というくらいですかねー。

互角だった前半

序盤から両チームとも高い位置からのプレッシャーは控えめでミドルゾーンに構える形をとったため、最終ラインは比較的落ち着いてボールを持てていました。

その中で広島は3バックが2トップ脇に進出しながらうまく前進できていたなという印象。特に左サイドは森島がライン間ですんなり前を向けたり藤井がスピードに乗ってドリブルできたりと可能性を感じられました。また、藤井がドリブル開始したタイミングでシャドーがSBを引き連れてサイドに流れることでSBCB間を空ける動きは何度か見られ、この辺はデザインされてるかなーという風にも見えました。
一方で右サイドは柏が自由に動きハイネルや青山も近くに寄ってくるため渋滞気味に。さらに野上も前線まで上がってくるためスペースがなく苦しい状況に見えました。左サイドが整理されていたのは佐々木が後方でのフォロー役に徹していたというのもあるかもですね。そんな中でも柏がSBCB間を抜け出してチャンスというシーンがあったので、チームとしてここを狙おうぜという意識は共有されていたのかもしれません。

対する福岡はボールを持った際の前進には苦労していた印象。多くはDFから最前線へロングボールを蹴り、回収されるという形でボール保持が終了していました。ボールを持った場合に前線のパワーで解決を図るため、前線が空中戦で勝てないとどうにもならない設計になっているように見えました。一応サイドからSB、SH、FWの3人がポジションを入れ替えつつ前進を図るという場面もありましたが、それも終着点はクロスなので跳ね返されて終わりに。広島のDF陣の対人能力によってボール保持における打ち手のほぼすべてが封殺されている状態でした。

そんなわけでボール保持では広島に分があったこの試合、広島がゴールに迫る場面を作りながらもゴール前では福岡がさすがの堅さでしのぐ展開に。一方ボール保持では厳しさを見せていた福岡もカウンターに活路を見出し、前半終了間際にカウンターから連続で決定機を作りだします。この辺は広島が青山&ハイネルという、中盤のフィルターとしてはかなり厳しい2人を併用した代償というところでしょうか。チャンスの数は少なかった福岡ですが、チャンスになった時は広島の中盤を置き去りにできた時なので一回当たりのゴール期待値は高かったと思います。

退場者が出ても図式の変わらなかった後半

後半になってもその展開は変わらず、ボール保持では優位に進めるけど最後に跳ね返される広島と、カウンターで広島の脆いトランジションを狙う福岡が互角の図式。福岡のチャンスが増え始め、この後強度が落ちてオープンになることを考えると福岡有利かなーとなり始めたところで広島がPKをゲット&志知が2枚目のイエローで退場。渋滞していると言っていた右サイドを柏が突破したところからでした。

先制+数的優位で広島圧倒的有利かと思われましたが、福岡にとって幸いだったのは試合の図式があまり変わらなかったこと。もともとメインの攻め手がカウンターだったため数的不利の影響はそこまで感じられず。広島も特に方針を変えることなく攻めていたため選手の動揺は最小限だったのではないかと思います。

広島はこの時間帯に追加点を取れれば最高でしたが、残念ながらサントスの得点は取り消されて追加点はならず。福岡が田邉、ジョンマリ、クルークスらを投入するのを見てハイネルを下げて松本、さらに東と鮎川を投入して逃げ切りを図ります。

しかし、AT7分にスローインから前のミドルを浴びて同点。広島としては痛い、福岡としては命拾いの勝ち点1となりました。

試合を終えて

退場者が出るまでの内容からすると引き分けは妥当にも思えますが、先制+数的優位というアドバンテージを得た広島は当然勝ちたかったですね。最後の交代については普通に鮎川を前において東が後ろ(あるいは今津)の方が良かったかなーとも思えましたが、だからといってあの失点は防げなかったのではないでしょうか。
数的優位を踏まえてある程度は追加点を奪いに行ったけど怖いのは圧倒的にカウンターなので、頃合いで危なっかしいハイネルを替える。で、トランジションの機会を減らして試合を終わらせに行くという判断は十分に理解できます。福岡がボール保持から点取れそうには思えませんでしたし。
それだけにこの試合で逃げ切り失敗したのは痛い……!勝ってるのにふらふら前に出ていってその後ろを使われた仙台戦、鳥栖戦とは違ってこの試合は適切な手を打てていたように思います。できればこの試合で成功体験を得たかった。失点シーンでもう少しボランチが前で寄せられていればというのもありますが、単純にツイてなかった面も大きいと思います。この試合の結果に惑わされず、勝ってるときには今日の方針で行ってほしいところ。

福岡は命拾いで6連敗を免れましたが、調子の悪さは感じられる内容に。連敗した試合の多くで早い時間に失点しているという話もありましたが、やはりボールを持たされた時に何ができるかというのが課題なのでしょうか。ソリッド4-4-2にありがちな課題ですよね。2018年に学んだ。この試合の同点弾も正直ラッキーパンチ感はあるので今後この問題をどう解決していくかが浮沈のカギなのではないでしょうか。

それではまた。